ぬり館コラム

2019.02.04

外壁塗装と屋根塗装、一緒にするといいことがたくさん

 

「外壁塗装」と「屋根塗装」は一緒にするのがオススメ

 

「屋根」と「外壁」は台風などの自然災害から家を守り、温度調節、防音効果も果たしてくれる大切な存在です。
しかし、家の外で風雨に晒されていると当然劣化は進んでいきます。

一般住宅に多いスレート屋根はその素材から約10~13年、
外壁塗装も一般的なシリコン塗料を使用して10年前後で劣化すると言われています。

屋根と外壁は概ね同じ時期に劣化するため、一緒に塗装するのがおすすめです。

 

 

一緒に行うことのメリット3つ

 

「足場代」が安くなります

屋根・外壁塗装には、ほとんどのケースで足場が必要になります。足場は高所の作業や事故を未然に防ぐために設置しますが、費用の相場は約30坪の住宅に20万円前後となり、結構高額です。
屋根・外壁塗装を別々に行うとそれぞれに足場代がかかってしまうため、どうせ設置するなら一緒にやってしまうのがお得です。

新築時の外観が蘇ります

たとえば屋根塗装だけを行った場合、外壁だけ劣化したままとなり少しアンバランスな印象になります。 外壁塗装だけを行った場合も同じです。 一気にやると住宅の見栄えがよくなり、新築当時の外観に戻ります。

塗装の力で漏水を防ぐ

一番のメリットは、住宅の劣化を防ぐことにあります。 屋根・外壁は家の外側で紫外線や雨風を直で受ける場所のためダメージを受けやすく、一度雨漏りやひび割れなどで破損すると家の内側からダメになってしまいます。
そうなると塗装だけでは済まなくなり、費用が大きな負担となります。 劣化する前に時期を見定め、屋根と外壁を一緒に塗装することで、安心して住まうことができます。

工事期間

 

屋根・外壁塗装を一緒に行った場合の工程と、それぞれの目安日数をご紹介します。
一般に30坪の家の塗装を2~3人の職人で施工した場合、全工程8~12日間かかるとされています。

 

① 1日目(足場を組む)

まず最初に足場を組みます。安全に作業をするためのとても大切な工程なので、時間をかけて設置します。
足場に使う一般的な鉄骨は1mで3キロもあり、一回の工事で総重量4トン近くの足場を使います。
ジャングルジムのように鉄筋を組み合わせていくのですが、適当に組むと足場が崩れて通行人にあたってしまったり、 作業者が転落するなど大きな事故につながります。このため、しっかりと時間を掛けて組む必要があるのです。

足場が完成したら、メッシュシートをかけて汚れや塗装の飛散を防止します。

② 2日目(高圧洗浄)

埃や水垢、その他の頑固な汚れを高圧洗浄機で綺麗に洗い落としていきます。
屋根・外壁には様々な汚れが溜まっています。土砂、埃、劣化した塗料の粉、苔やカビなど、汚れが屋根材や外壁材の隙間に入りこみ、普通に洗っただけでは落ちません。
そこで高圧洗浄により、材質の隙間に入り込んだ頑固な汚れを1日しっかり時間を掛けて洗浄します。
表面に汚れが付いていないことが、塗装を長持ちさせる上でもとても重要になってきます。

③ 3日目(養生、下地調整)

塗装をしない箇所については養生シートをマスキングテープで貼っていきます。その後下地調整を行います。

下地調整は主に経年劣化により、屋根・外壁にできたヒビや破損を補修する作業で、これを行わないと塗料がヒビに入り込みそこからまたヒビわれてしまいます。
(住宅構造によっては行わないこともあります。施工業者にしっかり確認しましょう。)

④ 4~9日目(屋根塗装・外壁塗装)

屋根塗装・外壁塗装はともに、下塗り→中塗り→上塗りの順に行います。
下塗りはシーラーと呼ばれる「下塗り剤」を塗ることから始まります。普通の塗料と違い透明で、中塗り・上塗りの塗料を定着させるためのものです。
1日置いてから中塗り、さらに1日置いてから上塗りを行います。
塗料は乾くのに1日待つ必要があるので、しっかりと3日間の時間をかけて塗っていきます。

⑤ 10日目(錆止め塗装、付属部分の塗装)

錆止めは業界用語で「ケレン」と呼ばれ、金属性のものの錆を落とし、表面をわざと傷付けて目粗しすることを言います。このあと、錆止めを塗り、塗装をします。

雨樋、戸袋などの付属部分も、塗装によって破損や劣化を食い止めることができます。
破損による交換となると塗装よりも高額な費用がかかってしまうため、塗り残しの無いように、時間をかけて塗装をしていきます。

⑥ 足場撤去、完成

屋根塗装・外壁塗装が完成したら、足場を撤去し、
きれいに清掃して完工です。

業者選びのポイント

 

塗装工事業者には、残念ながら不良工事店も数多く存在します。
不良工事店と優良工事店を見分けるのは至難の業ですが、ポイントとして、屋根と外壁の塗装を別々に勧めてくる業者には気を付けたほうがいいでしょう。理由は上述の通りです。

塗装工程には、その一つひとつに理由があります。
よくわからない専門用語や必要性を疑うような見積りを出されることがありますが、
しっかりとした業者なら納得のいく説明を行った上で、きちんとした施工をしてくれます。

塗装は安い買い物ではないため、良く考えて、理想の塗装工事業者を選択してください。